民生委員・児童委員とは

民生委員・児童委員とは

みなさんは、民生委員・児童委員をご存じですか。

民生委員・児童委員(以下、民生児童委員)は、簡単に説明すると「地域の身近な相談相手」です。

「民生委員法」に基づいて厚生労働大臣から委嘱された「非常勤の特別職の地方公務員」と位置づけられています。「公務員」とされていますが、報酬は支給されません。 

民生児童委員は、地域で困っている人やひとり暮らしの高齢者等に関することなどの相談・助言活動や見守り活動を行い、地域福祉の向上に向けたさまざまな取り組みを行っています。全ての民生児童委員は「児童福祉法」により「児童委員」も兼ねており、そのため、「民生委員・児童委員」といいます。

また、地域には、民生児童委員の他に、児童福祉に関する事項を専門的に担当する「主任児童委員」が配置されています。

民生児童委員の歴史

民生児童委員の歴史は古く約100年の歴史があります。大正6年に岡山県に設置された「済世顧問制度」と大正7年に大阪府で始まった「方面委員会」が始まりとされています。

昭和3年には方面委員制度が全国に普及し現在の制度の基礎が築かれました。戦後(昭和21年)、民生委員令の公布により名称が現在の「民生委員」に改められました。

更に、昭和22年 児童福祉法が公布され、民生委員は児童委員に充てられることとなりました。

現在全国で民生児童委員の定数は、233,911人となっています。(地区担当:212,301人、主任児童委員:21,610人)(平成25331日現在。)

シンボルマーク

幸せのシンボルである四葉のクローバーの中に、民生委員の「み」民生委員シンボルマーク

の文字と児童委員を示す双葉を組み合わせて、平和のシンボルの鳩を

かたどって、愛情と奉仕を表しています。

具体的な活動内容

 民生児童委員は、みなさんが安心して地域で過ごせるように、普段から地域の見守りや支援活動を行っています。委員一人ひとりには活動する区域が定められ、一人一区域を担当します。一人の民生児童委員が受け持つのは東京都区部の場合、220~440世帯とされています。

 主な活動は、担当区域において、高齢者や障がいがある方の福祉に関すること、子育てなどの不安に関する相談・支援です。また、社会福祉施設・市町村・学校など公的機関への連絡を行う連絡通報活動、福祉サービスの申請などに必要な書類の発行を行う事務など多岐にわたります。

また、主任児童委員は、特定の区域を担当せず、地域の児童福祉に関する機関の連携を図り、区域担当の児童委員の活動をサポートする役割をはたしています。

北区の民生児童委員

北区の民生児童委員は、10地区に分かれて活動しています。

具体的には、お子さんの1歳の誕生日を児童館などでお祝いする「みんなでお祝い輝きバースデー」の招待状を直接ご自宅にお届けしたり、一人暮らし高齢者への声かけや見守りなどの活動に、地域の方の状況を把握しながら取り組んでいます。

またその他にも、さらに部会を作って、それぞれ勉強会を行うなど、個々の専門性を高める活動も行っています。

近年の課題

 

 近年、全国的に子どもに関わる課題が大きく取り上げられています。子どもの相対的貧困率は上昇傾向にあり、平成24年度では16.3%*となっています。ひとり親家庭など大人1人で子どもを養育している家庭が特に経済的に困窮している実態があり、また、地域のつながりの希薄化も貧困問題に強く結びついていると言われています。

 北区でも、子どもに関する課題が多く見られます。児童虐待のみならず、孤食や不登校など生活にかかわる課題、学力や進学など学習にかかわる課題、さらには、本人の自己肯定感の低下など心理面の課題など多岐にわたっていることが、子どもたちの未来にも影響をおよぼす可能性があります。

 こうした課題の多くは、すぐには解決が難しいものです。そこで、民生児童委員は、学校や関係機関との連携を図りながら、日々の見守りなどの支援を行っています。

*(内閣府「平成27年版 子ども・若者白書(全体版)」第3節より)

社協の活動への協力

 

 民生児童委員は、社協の活動にも協力しています。

 北社協は、昭和28年に民間の福祉の推進拠点として当時の民生児童委員が中心となってつくられた組織です。そのため、現在でも地域での会員募集や会費の集金、生活福祉資金貸付制度における貸受世帯の調査などは、民生児童委員が担っています。

民生児童委員は地域住民や専門機関と互いに連携して地域の問題解決に向けて日々活動をしています。

【民生児童委員数】                                        

地区民生委員定数
十条32人
王子41人
豊島堀船35人
赤羽東35人
赤羽中央32人
桐ケ丘32人
赤羽北30人
滝野川33人
西ヶ原26人
田端   28人

【北区の地域福祉のパイオニア】

 北社協の設立時のメンバーに、民生児童委員の饗庭 元(あいば もと)さんという方がいらっしゃいます。
 饗庭さんは、北区のみならず、全国の地域福祉の充実に多大なる功績を残されました。
 戦後間もなく、生活保護制度とは別に、生活の自立を促すための制度として「世帯更生資金(今の生活福祉資金)を提唱し制度化を実現しました。世帯更生資金は、自営業の立ち上げなど、多くの方々の生活の立て直しに役立てられました。
 また、全国社会福祉協議会での「女性の立場からものを考える」女性部会の立ち上げ、結核療養所の設立など、常に地域に目を向け、課題解決に向けた新たな施策に取り組まれ、その活動ぶりは多くの民生児童委員を勇気づけました。