介護老人保健施設「太陽の都」原田浩史さん 人と接する職場なので、その人のことを考えてあげられることが何より大事です

施設紹介
介護老人保健施設
「太陽の都」

北区浮間。1998年に区内初の老人保健施設として開設。医療法人社団博栄会が運営。介護が必要な高齢者の自立と在宅生活への復帰をめざし、病院と家庭の中間的な施設として、リハビリなどの支援を行っている。

介護老人保健施設で、介護の正職員として働いて、今年で9年目になります。まだ20代なのですが、昨年の秋からは介護長として、介護部門を統括する管理職になりました。
このお仕事を始めたきっかけは?

  高校を出た当時は、自分のやりたいことがまだはっきりしていませんでした。ただ、ちょうど「これからは福祉の仕事だ」ということが言われ出していた頃で、この分野でなら自分を試すことができるかな、と思って、福祉系の専門学校に進み、卒業後に今の法人に就職しました。
  その頃から「介護の仕事は忙しくて厳しい」と聞いていました。最初は我慢しないといけないだろうな、と相当に覚悟していたのですが、実際に入職してみたら、それほどではないという印象で、自然に働き始めることができました。

働いてみての感想、気をつけていること等はありますか?

  やはり人と接する仕事ですので、基本的には、その人のことを考えてあげられるかどうかが大事になります。自分もこの現場で、ある程度の経験を積んできて、いろいろな同僚たちも見てきて、改めて「人に対して優しくできないと、やっぱりダメだなあ」と感じています。
  最近になってやっと、心にゆとりができてきたように思います。昔は仕事を覚えるのに必死で、先輩たちに追いつくようにあくせくとやってきて、なかなか利用者の方に目を向けられませんでした。ベテランの立場になって、技術的にもいろんなことができるようになり、以前より利用者の方に優しく接することができるようになったようです。

写真 介護の様子

入所しているお年寄りが、地域での自立した暮らしに戻れるようになるお手伝いのため、日々の介護に汗を流す

写真 介護の様子

スタッフの働きぶりや入所者の様子に常に目を配り、より働きやすい・より暮らしやすい施設にしていくことも、管理職として大事な役目

悩み、やりがい等を教えてください。

  介護長になって、正直に言って以前よりかなり忙しくなりました。それまでは、自分の担当の部分だけをしっかり把握して、問題が起きないように、利用者の方々がきちん生活できるように、ということを心がけていればよかった。でも、今はそれを越えて、全体に目配りしないといけません。スタッフの働きぶりを確かめながら、かれらの悩みを聞いたり、人間関係に気をつけたりの毎日です。今はやっと慣れてきたところです。
  勤務表作りなどをはじめ、事務的な書類仕事が増えたので大変です。通常のフロア業務が終わってからやっとそうした仕事に取りかかれるようになるので、そこがちょっとつらいところです。
  やりがいといえば、いろいろな利用者の方と触れあえることでしょうか。お年寄りは面白いです。昔は、お年寄りはみんな顔はしわくちゃで、どなたも一緒だなんて思っていたんですが、接してみると、100歳の方と90歳、80歳、70歳、それぞれに皆さん、全然違うんですね。肌のつやひとつとっても違いますし、生きてきた時代も違う。戦争に行かれた方もいれば、地方出身の方も結構いらっしゃって、自分の知らなかったことを教えてもらっています。

今後はどんな風に働いていきたいですか?

  いずれはケアマネージャーの資格も取得したいと考えています。でも、自分では現場の方が向いているように感じてはいるんですけど。
  現場の人手が必ずしも足りてはいない現状なのですが、利用者のことを考える姿勢をいつも忘れないようにしたいと思います。一方で、人が少ないなら少ないなりに、職員の負担を軽減してあげるような方法を考えないと、利用者も職員も両方がつらい思いをしてしまいます。管理職としてうまく工夫しながら、利用者と職員とのバランスに配慮しながら、みんながより元気で働き、過ごせるような施設にしていきたいと思っています。

原田さん写真

人に優しく接することのできる方なら、どなたでも歓迎します。こうした仕事を志す方は、だいたい皆さん優しい人だと思います。ただ、仕事が忙しくなってくると、そういうところが失われがちです。忙しくて作業に時間がかかったりすると、きちんとした人ほどイライラしてしまう。人が相手ですので、時間がかかる時もあればすぐ済んでしまう時もある。それが当たり前なんだから、ゆっくりいこうよと、いい意味で開き直って仕事にあたることができるといいのかなと思います。

(平成20年8月取材)
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