
北区十条台。1986年開設。障害者の健康増進と社会参加を促進するための専用スポーツ施設。障害者の豊かな交流の場として、各種のスポーツ教室や納涼祭など地域交流事業も行っている。都が設置し、社団法人東京都障害者スポーツ協会が指定管理者として運営にあたっている。
自分は昨年の合同面接会を経て採用されました。都内に引っ越してきたばかりの頃で、たまたま町内会の回覧板で合同面接会のことを知り、何かやってみようと思って参加しました。それまでは、福祉の仕事にどんなものがあるのかもあまり知りませんでした。40代の自分でもできる事務職はないかと探したところ、こちらの求人を見つけました。以前、手話通訳をしていたことがあり、「手話ができる人」という募集の条件にちょうど合ったのが幸運でした。利用者には聴覚障害の方もいますので、その対応に必要になるのです。
ここで働き始めるまでは、障害のある人はみんな、ひとくくりに「障害者」という、漠然としたイメージを持っていました。でも、ここには、耳が聞こえない人や、目が見えない人、車椅子の人や、知的障害や内部障害を抱えた人など、さまざまな障害の方がいらっしゃいます。そしてそれぞれに異なる対応が必要になります。そういうことには日頃、特に気をつけるようにしています。
例えば、目が見えない方は、点字ブロックを頼りにしてセンターまで来ています。でも、他の障害の方が、ついそのブロックの上に乗ったり、荷物を置いてしまったりすることがあります。そういうことがないように、気配りが求められます。また、半身麻痺で文字が書けない方のために、代筆をすることもあります。
それから、精神障害の方などは、受付でカードを渡すやりとりがいつもの手順通りでなかったり、混雑して忙しい時などにうっかり間違えてしまったりすると、ストレスを感じて、パニック状態になってしまう場合もあります。ただの受付事務ではなく、常に注意を欠かせない職場です。
事務の仕事とはいえ、こまごまとした雑用も多い。十分な研修とチームワークで、大規模な施設を支える裏方だ
さまざまな種類の障害をかかえた利用者がやってくるセンターだから、それぞれの事情に応じたやりとりを常に心がけている
働き始める前には心配もありました。以前に勤めていた頃とはオフィス環境も様変わりして、慣れないパソコン作業に苦労しています。でも、若い同僚たちにいつも助けてもらって、何とかやっているところです。
励みになるのは、利用者が喜んでくださることです。ここには1日に400 ~ 500人の利用者がいらして、なかなか名前と顔が一致しません。でも、常連で週に5回くらい通ってらっしゃる方もいます。そういう方と顔見知りになると、少しずつ世間話をしたり、向こうから話しかけてくれるようになったりして、嬉しいことです。
利用者からの電話には、話し相手が欲しくてかけてくる知的障害者の方からのものも、実は少なくありません。業務以外の内容で、時間もかかってしまうのですが、そうした方たちの話し相手になるのもここでの仕事の一部ですので、誠意をもって対応しています。
仕事に慣れると、いろんな意味で輪が広がるものですが、その輪をいかに大事にしていくか、それが重要だと思います。福祉の仕事では、気負うとつまづくこともあります。相手の気持ちに入っていくという部分が、他の職場とは違うところです。障害があっても前向きな方もいれば、そのことで心を閉ざしがちな方もいます。同じ言葉をかけても一人ひとり反応も違います。ですから、めげないで、いつも変わらず明るく笑顔を絶やさずに接する。そうすればそのうち、その人も心を開いてくれるんじゃないかなと思っています。
まずは利用者の名前と顔が一致するように覚えて、その方の障害に合わせた接し方ができるようになりたいと思っています。パートの先輩にもう10年勤めている方がいるんですが、その人の笑顔を見るために来る、という利用者がいらっしゃるんです。「あなたの笑顔を見ないと一日が始まらないのよ」と。自分もそんな職員になりたいです。皆さんの顔や障害についてきちんと把握し、対応できて、「あの人は、何日くらい来てないね」とか「いらっしゃい、最近どうしてたの?」などと会話できるような、そんな人に。

まずはトライしてみてください! 職場ではやはり、人間関係が難しいと思います。ここはそのあたりは恵まれていて、上司も心配りをしてくれます。とはいえ、実際に仕事を始めなければ、人間関係がうまくいくかどうかもわかりません。自分から積極的に飛び込んでいけば、先輩たちも受け容れてくれるんじゃないかな。そう思います。
