平成24年度 社会福祉法人北区社会福祉協議会事業計画

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平成24年度事業計画・収支予算書(別ウィンドウでPDFファイルが開きます)

 北区の平成24年1月1日現在の高齢化率は約24.9%となった。1年前の約24.6%から0.3%増加、着実に高齢化が進んでいる。高齢者単身世帯、高齢者のみ世帯もますます増加し、地域での見守りやささえあいを必要とする人が増加している。
 このような状況に対応するため、北区では、平成24年度より、区内13か所の高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)に「見守りコーディネーター」を配置、町会自治会の見守り活動への助成などの対応策を予定している。
 北区社会福祉協議会(以下、北社協)は、「誰もが安心して暮らせるまちづくり」を基本理念に、地域福祉の推進を進めてきた。平成24年度は、前述の北区の計画を踏まえ、更に地域福祉の推進に取り組むべく、以下を重点とし、事業展開を図っていく。

第1 地域福祉活動推進体制の強化を図り、社会的孤立の防止を目的に、地域諸団体とともに、住民同士の「顔が見える」関係づくりに取り組む

平成24年度より高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)に配置される「見守りコーディネーター」をはじめ、区役所関係所管課と連携し、民生委員、町会自治会などの関係者と協力して、高齢者、障がい者などの社会的孤立を防ぐために、地域における「見守り機能」の強化に努める。
また、当会がこれまで推進してきた「地域ささえあい活動」と町会自治会などの地域団体とのネットワークづくり、新たな活動者の発掘、活動への定着支援により、地域の福祉課題を共有できる関係づくりに取り組む。これらの実現をめざし、地域福祉活動推進室の機能の強化を図る。

第2 成年後見制度の利用促進等権利擁護センター事業の推進

判断能力の充分でない高齢者等を対象に行う「福祉サービス利用援助事業」等の利用を推進するとともに、成年後見制度の利用を促進するため、講演会や出張説明会を開催し、制度のPRを活発に行う。また、高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)、弁護士会、司法書士会、社会福祉士会等権利擁護関係者との連携を一層強化することで、よりきめ細やかな支援につなげることを目指すとともに、成年後見制度推進運営委員会の助言、指導を得ながら、社会貢献型 後見人育成のモデル事業を継続する。

第3 災害時に活きる地域関係づくりを目指す

昨年3月11日に発生した「東日本大震災」では、災害時における地域の福祉課題を浮き彫りにし、復興にあたっても地域関係が重要であることが明らかとなった。
北社協では、平成21年度に、北区、北区市民活動推進機構と「災害時におけるボランティア活動に関する協定」を締結し、平成23年度には、三者の協働により、「北区災害ボランティアセンター設置・運営マニュアル集」が完成した。
また、一方で、北社協では、平成20年度より開始した車イスステーション事業により、町会自治会等の地域諸団体との関係づくりに努めてきた。
災害時には、都外などからの「外部ボランティア」の受入とともに、特に復興期においては地域住民同士のささえあいが重要となり、住民同士のささえあいは、平時からの地域関係が大きく影響することは、既に多く語られていることである。平成24年度は、「災害時に活きる地域関係づくり」を意識し、高齢者、障がい者、子どもなどのいわゆる「災害弱者」を支援しながら、ともに災害を乗り越え、復興に取り組める地域関係を目指し、地域諸団体との連携強化に努める。

Ⅱ 重点項目

① 広報活動の充実と北社協会員の増強

広報媒体の充実のみならず、北社協事業を区民に直接PR、説明できる機会を得るように努め、会員の増強を図る。

② 区内福祉事業所等の福祉人材の支援の充実

福祉人材の確保のために「福祉のしごと総合フェア」を継続して開催するとともに、人材の定着を支援し、知識やスキルの向上を図ることで、地域福祉の推進に寄与するため、福祉人材研修の充実を図る。また、福祉事業所等法人の支援の体系化に着手する。

③ 高齢者デイホーム事業の「地域支援事業」化にともなう事業の充実

平成24年度より高齢者デイホームが、従来の区単独事業から、介護保険制度の一環である「地域支援事業」に位置づけられることとなった。同事業の理念に基づき、理学療法士等の専門職や歯科衛生士会等の専門機関の関与を受け、利用者個々の支援計画と評価を行うことで、より充実した介護予防事業の推進に努める。

④ 第2次北社協地域福祉活動計画の見直し

平成23年度に北区が実施した、「全高齢者実態把握調査」の結果を踏まえ策定される、「北区高齢者保健福祉計画」との連携を基本方針とし、平成18年3月に策定した第2次北社協地域福祉活動計画の見直しに着手する。

⑤ 権利擁護関係者地域ネットワーク情報交換会の設置

高齢社会においてより重要性を増す「地域権利擁護事業」について、高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)、弁護士会、司法書士会、社会福祉士会等の関係機関との連携をより強化するため、ネットワーク会議を設置・開催する。

⑥ 災害時対応の計画作成への着手

平成23年度に完成した「北区災害ボランティアセンター設置・運営マニュアル集」に基づき、災害時により迅速に対応するために、災害ボランティアセンターの設置及び災害時における北社協事業の継続の双方に対応できるよう、災害時対応の計画作成に着手する。

 

<その他の計画>

①北社協設立60周年に向けた記念事業等の準備

平成25年度、北社協は設立60周年を迎える。(設立:1953年8月20日)
平成25年度には、これを記念して、年間を通して様々な企画を予定している。
平成24年度は、設立60周年の準備期間とし、実行委員会の立ち上げ、運営に取り組む。